概要
デザイナー : Reiner Knizia
プレイ人数 : 2~4人
プレイ時間 : 30分
対象年齢 : 8歳以上
洗練されたコイン設置ゲーム
数学者のクニツィア博士が作ったコイン設置ゲーム。
手番が来たらコインを引くか設置して得点を得るかを選ぶだけのシンプルで簡単なゲームなのだが、数学者が考えただけあって、
数字の配置とバランスが素晴らしくよくできています。
綺麗なボードとコイン
ロンドとは、輪になって踊る舞踏歌のこと。ボードは表裏できれいな赤青色で、ロンドがモチーフの2重の輪が描かれている。
コインは中世後期っぽいデザインでカラフルでおしゃれ。
全体的に綺麗で高級感があって写真映えする!
流れ&ルール
ボードの中央からスタートし、手番順にコインを中央から、またすでに置かれているコインと隣接したマスに置いていく。
手番が来たらできるアクションは3つ。
- 袋からコインを2枚引いて手札に加える
- 持っているコインを好きな枚数ボード上に表向きに設置し、袋から1枚コインを引く
- コインを1枚裏向きにして置き、そこから続くマスにコインを表向きに置く(裏向きの得点は0、表向きで配置した分だけ得点)
ボード上の数字の書いてあるマスに同じ色のコインを置くと、置いた場所の数字分の得点が入る。
同じ色を2枚以上持っている場合は1つのマスに複数のコインを置くこともでき、その場合数字×枚数分の得点!
どうしても欲しい色のコインがないときは、1枚分の得点を犠牲にして(裏向きに置く)その先のマスに置いてもいい。
これを手番順に繰り返していき、ボード上の灰色のマスがすべて埋まったらゲーム終了となる。
こまめに点を稼ぐか、一発逆転を狙うか
このゲームの面白いポイントは何といっても複数コインで倍の得点が入ることにある。
基本的に近くの高得点の色のマスに複数のコインを置いて一発逆転したいが、手番でどの色のコインが引けるのは運なのと、手札の上限が5枚までといった制限がある。欲しい色が引けない時に、何色を捨てて何色を狙うかはプレイヤーの戦略次第!
どの色を残して置いていくかを取捨選択して戦略を立てる、ほどよい運要素あり・ほどよく考えてプレイできるから面白い!
次第に手札のコインがあふれたときに、小さめの数字にこまめにコインを置いて、高得点を狙いたい色だけ残していこうとする。いやらしいことに4点や5点の前のマスには1や2の小さい数字が配置されていて、置くタイミングを間違えると他プレイヤーを助けてしまうというジレンマがある。
それでも4,5点の高得点マスに3枚くらい置いて一発逆転できた時はめちゃくちゃ気持ちいいから、どうやって狙っていくかが悩ましい。
そこで、「裏向き」を活用するとさらに選択肢が広がる。
裏向きは1枚のコインで得られる得点を犠牲にして、その先にあるマスにコインを設置できるというかゆいところに手が届くアクションだが、
他プレイヤーの妨害のために自分で高得点マスに裏向きにコインを置いてしまうという手がある。これによって他プレイヤーによる大量得点は防ぐことはできるが、自分の手番をそのために使ってしまうかも悩ましい。1位の独走を抑えたいときとか、誰かが何色を集めているかを確信できたときになどにうまくやると蹴落とす感触を味わえる。
ボードの数字のバランスがすごい
このゲームはボードの数字の配置がとてもよくて、前半は1~3の数字しかないが、中盤で内側から外側につながるマスはすべて4で全色ある。どの色を貯めていても中盤に一回は気持ちよさを味わえるように設計されている。
また、5点マスは1~2点の小さい数字が近くに配置されている。1,2点マスをつぶして早く5点マスに近づきたいけど、近づけすぎると他プレイヤーの助けになってしまう。どうせなら自分で5点マスをとりたいから、少しは1,2点用の色を貯めてから5点マスまで一気に置いてしまいたい。このバランスで、「5点×5枚で一気に25点入って逆転!」という可能性を極限まで減らした上、「貯め」と「放出」という一連の動作がこのゲームの面白さを作っている。
まとめ
程よく戦略を考える要素があるので、ゲーマー向けなゲームだが、30分という短いプレイ時間で手軽にできる。隙間時間とまではいかないが、例えば重量ゲームやってる間にこのゲームを挟むと良い息抜きになるのでオススメです。
表ボードは序盤は小さめの数字から、後半に連れて高得点マスが増えていって波があるが、裏ボードでは最初の数字から高めに設定されている。激しいプレイが好みなら、裏ボードも楽しい。
Rondo