概要
デザイナー :Antoine Bauza
プレイ人数 : 2~5人
プレイ時間 : 30分
対象年齢 : 8歳以上
ドイツ年間ゲーム大賞で2013年に小箱初の大賞を受賞したカードゲーム。
みんなで悩んで協力して連携するのが楽しいゲーム「花火」を今回レビューしていきます!
自分の手札がわからない協力ゲーム
このゲームは花火が描かれたカードを協力して同色数字順に並べていき、全色1~5までのカードを並びきったらクリア!というゲームです。
自分の手番が来たら手札のカードから1枚選んで出していくのですが、なんとこのゲーム、自分の手札が見えません!
自分の手札は見えないけど、自分以外の手札は見える感じで、自分は出してほしいカードが見えるのになかなか場に出せないところが苦しい。
逆正体隠匿系という点でぱっと見「Domemo」 に近い部分が多いですが、このゲームは協力がメインで全然違ったプレイ感になります。
( Domemoのレビュー記事: https://damedice.com/2019/08/domemo/ )
そこで見えてるカードのヒントを与えながら少しずつ手札の情報を増やしていきます。
手札の情報を完全にしてから安全にカードを出したいけど、ヒントの回数が限られてるせいで時にはギャンブルを迫られる…そんな「思い通りにいかない状況をみんなでどうするかを考える」ところが楽しいゲームです。
みんなで協力して花火を打ち上げろ!
カードには赤青緑黄白の5色で1~5個の花火が書いてあり、これを同じ色同士で数字順に順番に並べていきます。
手番が来たら、「カードを1枚場に出す」「ヒントを出す」「カードを捨てる」の3つのどれかのアクションを実行します。
カードを出すときは「これは~色の~の数字」と宣言しながらその場所に出し、合っていたら次から1つ上の数字を出すことができます。間違えたら1ダメージを食らって爆弾チップを1枚場に出します。3回間違えてしまうとゲームオーバー!
「ヒントを出す」ときは、ヒントチップを1つ捨ててから指定した人に好きな「色」か「数字」のどちらかのカードの位置を教えてあげます。同じ色や数字が相手の手札に複数枚あった場合はすべてのカードの位置を教えられるので、効率がよく情報を増やせます!
バンバンヒントを使って情報を増やしていきたくなりますが、ヒントチップは全部で8枚しかありません。使ったチップは「手札のカードを捨てる」「1色の数字を揃える」と回復できるので、ヒントチップを枯渇してどうしようもなくなる前にもこまめな回復が重要です。
しかしカードの枚数には上限があり、同色同数のカードを出さずにすべて捨てたり間違えてしまってもゲームオーバーになってしまいます…!
「1」は3枚、「2~4」は2枚、「5」は1枚です。
つまりもともと1枚しかない「5」のカードは捨てたら即ゲームオーバーの爆弾カードになるのですぐにヒントで教えてあげる必要があります!
ヒントをどうやって使っていくか
私はこのゲームの一番の醍醐味は「ヒントを使う配分を考えること」にあると思います。
ヒントチップが8枚しかないので、みんなで必死に効率よくヒントを出すように頑張るけど、
すぐに枯渇するので、ヒント1つ1つどう出すかを真剣にみんなで考えます。ヒント回復したいけど、1つのミスがゲームオーバーに繋がることがよくあるので、カード1つ捨てるのにもとても緊張する。
ヒントを出すときだと、
1ヒントで効率よく情報を増やしたいときに「色と数字どちらを先に伝えるか?」「連続で同じ人に色と数字のヒントを出すのか?」とか、
すぐに出せるカードを持ってる人がいるけど、5とか残り一枚のカードを持ってる人もいる時に「どのカードの情報を先に伝えるか」「今は誰に最初にヒントを出すべきなのか」とかを考えます。
ヒントを回復したいときは
ヒントのある手札のカードで「この数字のカードは場に出きっているから優先的に捨てよう」とヒント回復用にまわしたり、
逆にノーヒントのカードを 「このカードはヒントが全然来ないからそんなに重要じゃないのかな?」ととらえて、ヒントも枯渇して出せるカードもない状況の時に捨てたり、状況によって安全に行けるときとギャンブルせざるを得ない苦しい時もある。
時には手札に残り1枚の爆弾カードしかなくて、ヒントなしで手番を回したらゲームオーバーになる人が複数人いるという、とても苦しい状況になるときがよくあります。でもそれをどうにかするためにヒントを出す役とカードを捨てる役と役割分担するなど 悩んで考えて頭をひねっている瞬間が楽しい!
それを乗り越えてヒントをうまく伝えあえてすべての花火を打ち上げられたときの達成感はすごいし、一緒にやったメンバーとの団結感も味わえて楽しいです!
なかなかクリアできない!でも楽しい!
「どこにヒントを出すか」と「ヒントをいつ使ってどこで回復するか」とみんなで考えて協力するのがとても楽しい!協力してるのが楽しいから、クリアできなかった時もそんなに気分が沈まない。むしろ悔しくてクリアできるまでみんなでやりたくなってしまう 。
さらにプレイするたびに 序盤1が多くて楽なときもあれば、345しか出なくて苦しい状況もあり、
やるたびに違う展開でリプレイ性も高いと思います。
そんな手応えのある協力ゲームを求めている方にはとてもおすすめです!
拡張で各数字1枚ずつのレインボーカードがあり、「ワイルドカードとして使うルール」と「レインボーを1色として扱うルール」と2つの追加ルールもあります。
ワイルドルールは難易度簡単になるけど、レインボーも並べるルールは捨てた時点でゲームオーバーだから難易度が跳ね上がります。通常でクリアできたらレインボーカードを入れるのも手ごたえあっておすすめです!
花火 / HANABI