フレスコ / Fresco

レビューMizuki

Review of: Fresco

Reviewed by:
Rating:
5
On 2020年1月10日
Last modified:2020年5月29日

Summary:

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概要

デザイナー :  Marco Ruskowski & Marcel Subelbeck & Wolfgang Panning
プレイ人数 : 2-4人
プレイ時間 : 60分
対象年齢  : 10歳以上

ドイツ年間ゲーム大賞2010年 ノミネート
ドイツゲーム賞2010年 1位

ルネッサンス時代に司教が フレスコ画家たちを雇って 、大聖堂の天井のフレスコ画を修復するゲームです。
プレイヤーは工房の師匠になって司教からの注文を受けてフレスコ画を修復していきます。

日本語版は拡張なし+拡張3つ入りの2種類ありますが 、今回を拡張なし基本ルールをプレイした様子をレビューしていきます。

ゲームの流れ

ゲームを始める前に赤青黄の絵具コマを各1個、12ターラーを受け取ります。
絵具やお金などの資源は終始ついたての中に隠しておきます。

各ラウンドの開始時には、自分の修復したフラスコ画タイル1枚につき1ターラーを入手できます。

このゲームは「起床時間の選択」と「アクション実行」の2フェーズに分かれています。

起床時間の選択、雰囲気設定

勝利点が少ない順で手番が決まります。
手番が来たら、弟子たちの起床時間を決めます。
起床時間は5:00~9:00の5つから選べ、早いほど次フェーズの手番順が早くなります。

起床時間が早いほど絵具を買う際の必要金額が高くなり、遅いと安くなっていきます。
弟子たちは早く起こされるほど不機嫌になって雰囲気が悪くなってしまいます。

雰囲気が悪いと弟子が引きこもって次フェーズのワーカーが1人減ってしまったり、逆に良いと通常より1人多い状態で次フェーズを迎えることができます。

アクションの種類

個人ボードに弟子コマを配置して、実行するアクションを決定します。
弟子は通常5体(5アクション分)で、気分によって1人少なかったり多かったりします。 
ついたて内で隠して設定し、全員が決まったら一斉に公開します。

1.市場

使用可能な売店から1つ選んで絵具を購入する。
起きた時間によって価格が変化する。1つでも購入した売店は閉鎖されます。

2.大聖堂

タイルに書かれている絵具コマを使ってフレスコ画または祭壇の修復をして、タイルに書かれた勝利点をを獲得します。
1ターラー払って司教駒を上下斜め1マス移動することもでき、司教が修復したマスにいたら+3点、上下斜め1マスの範囲にいたら+2点獲得できます。

フレスコ画を修復すると司教は完成したフレスコ画のマスに移動します。

復旧を進めるたびに見回りに来る司教様(白コマ)
3.アトリエ

肖像画を作成して3ターラー入手します。

4.工房

絵具コマを2つ使って混合する。
赤+黄=橙
青+黄=緑
青+赤=紫
1回で2つ絵具の混合ができる

5.劇場

雰囲気を2つ挙げることができます。早起きで機嫌の悪い弟子たちに気分転換させてあげましょう。

勝利点獲得と手番順の決定

師匠コマを進めるとき(勝利点獲得時)の処理が特徴的。
進めた先に他のプレイヤーの駒がすでにいた場合、前後空いているマスいずれかを選んでおくことができます。(つまり+1点か-1点選んで置ける)

なんでこんなことができるかというと、ラウンド開始時のスタートプレイヤーは勝利点の低い順に決定される。追い越しと踏みとどまりでプレイ順の調整ができるようになっています。

勝利点と手番順を決定したら「起床時間の選択」に戻るを繰り返します。

ゲーム勝利条件

未修復のフレスコ画タイルが残り6枚になったら最終ラウンドとなります。
最終ラウンドのみ個人ボードの裏面を使用。(劇場の項目が大聖堂に変わってるので、残りの絵具を混合してからフレスコ画の修復…ということもできます)
勝利点が最も多いプレイヤーの勝利となります。

超重要な起床時間と得点調整

このゲーム起床時間と気分調整がとても大事で、ゲームのメインですらあると思います。
これがあることでどこで得点を取るかどこで準備をするかのコントロールがしやすくなってて、勝利点を上げやすくなってます。

早起きのメリット・デメリット

アクションフェーズの手番順が早くなるので、やりたいことがしやすいです。
買いたい絵具が買えるので、3つ入って売られているもの・橙緑の最初から混合されてる絵具を真っ先に抑えることができます。
大量の絵具を1度にゲットできれば、すぐにフレスコ画を修復できるし
最初から混合されてるものをとれば色の調合でとられるアクション数を他のことに回すこともできます。
絵具大量ゲット→すぐにフレスコ画修復で一気に勝利点を稼げる!

しかし、絵具単価が高いからそのぐすぐ金欠になるし、気分も下がってワーカーが減ることもあるので、

師匠「欲しい絵具来た!!弟子たち早く起きて市場に行け!!」

を連発してるとすぐにジリ貧になってしまいます。

遅起きのメリット・デメリット

逆に遅起きだとアクションフェーズの手番順が遅く、欲しい絵具が売り切れてることが多くて勝利点を上げづらくなってしまいます。
勝利点でしゃがんだ分、起床時間の決定順は早めに回ってくるのでその後遅起きも早起きを選ぶも自由。
遅起きで雰囲気の高い状態を維持できるからワーカーを増やせてアクション数も増やせます。
さらに増えたアクションを利用 して、絵具に使うを金を節約しながら肖像画バイトでお金を貯めやすいです。

遅起き=準備期間
ちなみに紫は市場は出ずに調合でしか手に入れられません。そのうえ修復に必要な色に紫が入っていることが多く、他の緑オレンジより使用頻度が高くなるように調整されています。
準備期間での調合でいかに紫を増やしていけるかもカギになってきそうです。

面白いポイント

早起きと遅起きのポイントをまとめましたが、つまり

遅起きで準備をして貯める→勝負所で早起きして貯めた資源を放出して一気に得点を稼ぐ

を繰り返すことで得点をコントロールしながら高得点を目指していけることが面白いポイントだと思いました。

まとめ

・テーマとシステムがかみ合っててわかりやすい。朝早くは絵具の単価が高いとか、早起きすると不機嫌になるとか、絵具組み合わせて別の色作るとか、司教が作業様子見回ってくるとか…

・起床時間の取り合いはもちろん、司教の位置を端っこに寄せたり、色を一色枯渇させるプレイなど、インタラクションもあって楽しい。

・わかりやすいのでワーカープレスメントやちょっと重めのゲームに慣れ始めたタイミングの人にオススメできると思います。

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