アークライトとドロッセルマイヤーズ両社共同制作による「地球を揺るがす未曾有の連作ボードゲーム Kaiju on the Earth 」の第1作目はI was gameの上杉真人氏(ダンジョン オブ マンダム、ペーパーテイルズ)による非対称対戦&協力ゲーム
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:60分~80分
対象年齢:10歳~
デザイナー:上杉 真人(I was game)
怪獣デザイン:中北 晃二
アーティスト:関田 裕治,中村 豪志
グラフィックデザイン: 宇佐美 詠子
フィギュア制作:ジャイアントホビー
富士の火口から突如として現れた、正体不明の怪獣「ボルカルス」
Kaiiju on the earth より
全身から溶岩を噴出し、進化と成長を続けながら進路を焦土と化す無慈悲な巨体が、ついに首都東京に達しようとしている。
対する日本政府は「怪獣災害緊急対策本部」を設置。
市民の避難、火災の消火、自衛隊の配備、そして調査によって怪獣の撃退方法を突き止め、起死回生の攻撃作戦を決行せよ
勝手に怪獣は沿岸から、海からやってくると思って有明に設置。
ボルカルスかーわいー
…どうやら富士山から上京してきたボルカルスは原宿、渋谷、恵比寿のいずれから進撃するらしい。なるほどボード上がここらへんだけ赤い。
人間側と怪獣に分かれてプレイ
怪獣ボルカルス1体対怪獣災害緊急対策本部の3人で戦う。
怪獣は東京の破壊を、人間は被害を抑えたり、ボルカルスを撃退することが目標だ。
ボード上の下側にある防衛が人間側、被害が怪獣側。
10列あって1列に人間側が3マス、怪獣側が4マス。
このマスをすべて埋めた時点で埋めた側の勝利。
人間側は市民コマ(1千万人)の避難や消火活動で左側から1マスずつ埋めるか、特殊冷凍弾、大型貫通爆弾、人口降雪作戦で右側から3マス埋めていくか。
怪獣側も人を踏みつぶしたり溶岩をたれ流したり、右側から被害を拡大させてい行くか、ある特定の場所に溶岩x個おいたら一気に8マス埋まる「破壊ボーナス」があるのでそちらの達成のために動くのか。
または6ラウンドが終了した時点で防衛、被害が何列目まで達成していたか、同じだった場合空きマスの少ないほうが勝ち。
それも同じだったらボルカルスの勝ちとなる。
怪獣は経験者にやってもらって、今回は人間側でプレイ。
人間側の役職は4種類あるがそのうちの3人までしか動いてくれない。たぶん最後の1人は「ボルカルスは地球という現象の一端でしかない」っていって死んじゃった人だと思う(私見です)
役職は
「消防総監」ボルカルスが落としてくキューブ上の溶岩を消すお仕事が得意
「総合幕僚長」ボルカルスに大型貫通爆弾を撃ち込むぞ
「研究総務官」研究が得意。みんなの特技を解放する
「内閣官房長官」お金
説明で分かる通り、この中で使わなかったのは「消防総監」
「研究してミサイルを撃ち込むぞーー、そのためにお金が必要だ!のチーム」になった。
相談、プロット時間は2分
役職が決まり、ボルカルスの進撃する位置が決まったら1ラウンド目の始まり。
場所は「原宿」から。
まだ幼体で若者だから原宿か、それともクレープでも食べているのか。お上りさんめ。
ボルカルスは最初は幼体。溶岩を巻き散らすことでだんだんと進化していく、それによって特殊能力が増えていく。幼体でも十分強いが!
まずは人間側の手番。
ボルカルスが東京まで来たぞ!対策せよ!ほらもたもたしてんじゃないよもうそこまで来てるんだ!時間がないんだぞ!
とのことで、2分で話し合いをしつつ、対策をたてる。
2分で…!短くない!?
消火活動しましょうか?やら市民を移動させましょうか?
なんて、みんなに相談する形で問いかけしてるとあっという間に時間が無くなる。
役職を決めるときにある程度方針を決めてからのほうがいいかもしれないな…、あとは計画ボードを見て何のカードでどういう行動をとれるのか、しっかり見ておかないとカードとボード交互に見て、オロオロするだけになっちゃう。
そんな中で私たちが最初に取った行動は
幕僚長「原宿に大型貫通爆弾を撃ち込む」
あ、あの原宿にも市民いますけど…。あの…。
1つ(1千万)だけだけれど
…
1ターン目は原宿に大型貫通爆弾を打つことになった。
でも他のアクションは決まってなくてどうする?どうする?どうする?
「研究アクション」が出なかったので、とりあえず市民動かしたりなんだり。出良いかな?なんて…。手札のカードを引き直しして「研究アクション」を引くかどうかだけど、この時点でお金ってどれくらい使えば良いのかわからんー。
結局他は何したいのかよくわかんないままプロット終了。
次はボルカルスの手番。我々と同じ2分でプロットする。
しかし!!相談する必要は無いし引きなおしにお金はかからない。ずるい!
ボルカルスのプロットは先ほどの我々の言動を元に自分の行動を決める。
そう…、ボルカルスは人語を解すのだ(ときどき「怪獣もそれが良いとおもうなー」とかヒントをくれる。初心者にやさしい経験者ボルカルスだった、多分。誘導ではないと信じたい)。
…ん?
人語を解するということはですよ?
雑談を振って邪魔ができる!
「昨日のご飯なに食べました?」
「最近やったボードゲームで何が一番面白かったですか?」
「原宿で何してるんですか?」
怒涛の質問攻めだ!混乱するが良い!
ボルカルス「………」
シュターン(アクションカード配置1枚目)
シュターン(アクションカード配置2枚目)
シュターン(アクションカード配置3枚目)
砂時計が落ちきっていない…ものの1分足らずで配置したボルカルス。最初っからやること決まってる男(怪獣)の動きだ。
ていうか全然相手してくれなかった。相手して!
われわれのあたまよいさくせんをかるがるとくぐりぬけるとは!!!
ヒィヒィ。
人間側は市民コマ1つ移動させるのにも苦労するのに、ボルカルスは1踏みで市民コマ3つ(3千万人)も…。すでに4千万人も被害がでている…。ゆるすまじぼるかるすー。
しかもその中に要人まで含まれてる!!!
(説明しよう、要人は助けると予算がすこし増えるのである)
うううー大事なお金要人をー!
勝敗の行方
特殊冷凍弾、大型貫通爆弾、人口降雪作戦のコンボで勝利となった。ボルカルスボッコボコ。
被害のほうはあと2マスとギリギリの戦いであった。しかし、被害は甚大だ。特に原宿。
手番が進んでくると、誰が何やるか、このラウンドでは何をやるかが決まってくる。最後のラウンドである4ラウンド目はボルカルスのターンも含めて1分以内で終わった。あんなに2分が短いと感じていたのに!
ボルカルスの被害が大きくて、自衛隊出して市民を避難させるか拠点作ったほうが良いんじゃないの?とか消火活動しないと~とにかく焦る。
研究のために少しの犠牲(少しとは)には我慢して貰う事になったが。
上野が破壊ボーナスの目的地だったため、溶岩を引き連れて歩くから巣鴨と上野が火の海になってしまった。
ボルカルスまとめ
最初に怪獣が出てきてからの慌てぶりと、だんだんと方針が決まってからの冷静でかつ、すばやい決断が出来るところがパニック映画の一人になったかのようで面白い。
防衛と被害トラックの差。先にも言ったとおり、ボルカルスの被害が尋常じゃない。めちゃくちゃ破壊していく。ボルカルスやってる人ちょっと気持ち良いんじゃないのかコレ。って思ってしまうほど。対して人ができることは少ないっていうのも苦しくて良い。
後半、研究が進んだ日本はめちゃくちゃ強い。とくに幕僚長がいると大型貫通爆弾を撃ちまくれるのでマスの埋まるスピードが段違い。ここで人間側のプレイヤーは今までの鬱憤を晴らせる。おらーボルカルス死ぬが良いー。
人間側面白かった!
次はボルカルスで破壊活動に勤しみたい。
ボルカルス / Volcanus
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