目次
概要
デザイナー | ステファン・ドラ(Stefan Dorra) |
プレイ人数 | 3~6人 |
プレイ時間 | 約20分 |
対象年齢 | 10歳以上 |
少し難しめのゲームの多い「競り」。今回はその基本がわかる、1プレイで2度おいしいゲーム「フォーセール」をレビューしていきます。
どんなゲーム?
このゲームは、「安く買い取り、高く売れ!」がキャッチコピーの物件売買競りゲームです。
簡単に遊び方を説明すると、このゲームは前半の購入フェーズと後半の売却フェーズに分かれ、その結果最も資産を稼いだプレイヤーが勝利となります。
前半フェーズで資産の高い財産を賢くできるだけ少ないお金で購入していき、後半フェーズでは購入した財産を売りさばき、できるだけ高い小切手カードに変えていきます。
ゲームの準備
- 財産カードと小切手カードを分けてそれぞれシャッフルします。
- 各プレイヤーにコインを配ります。配られるコイン数は3~4人プレイでは$2000コイン2枚と$1000コイン14枚、5~6人プレイでは$2000コイン2枚と$1000コイン10枚となります。コインは手の中に隠して持ってください。
- 財産・小切手カードから3人プレイなら各6枚、4人プレイなら各2枚を無作為に取り除きます。
- 最初の競りの親を決めます
前半 財産の購入
前半は財産カードを購入するフェーズです。
① 財産カードの山札からプレイ人数と同じ枚数だけめくって中央に置きます。この財産で競りを行います。親から行動をして、以降時計回りに手番を回していきます。
② 手番でできる行動は「ビット」か「パス」の2種類。パスすると、もうその競りの間の手番は回ってきません。パスしてないプレイヤーが残り1人になるまで競りを続けます。
③ 購入した財産カードはそれぞれ自分の前に伏せて置きます。
④ 最も価値の高いカードをとったプレイヤーが次の親となります。
⑤ すべての財産カードが購入されたら前半終了となります。使用しなかったコインはそのまま持ち続けてください。
ビット
自分のコインを$1000以上手の内から出して提示します。他にビットを行っているプレイヤーがいる場合、その全員を上回る額(つまり$1000以上多く)を提示する必要があります。
パス
パスをすると、中央の財産カードの中から最も値打ちの低いものを受け取ることができます。そしてビットで自分が提示していたコインの半額を取り戻せます。
ビットを1度もせずにいきなりパスした場合は、最も安価なカードを無償で獲得できます。
1人を除く全員がパスしたとき、残ったプレイヤーは最も高い財産カードをとることができますが、提示した全額分のコインを支払う必要があります。
後半 財産の売却
前半で獲得した財産カードを売却して小切手に変換するフェーズです。
① 前半の財産カードと同じように、人数分の小切手カードをめくります。
② 自身の財産カードを手札として持ち、そこから1枚選んで自分の前に伏せます。
③ 全員分の財産カードが場に伏せられたら、同時にめくります。そこで最も値が高い財産カードを出したプレイヤーが、一番高い小切手カードを受け取ることができます。財産の価値が2番目だったら2番目の小切手カード……と大きい順に高い小切手カードを受け取っていきます。
④ 出した財産カードは捨て札にして、これを全員の手札が尽きるまで繰り返します。
ゲーム終了
全員が全ての財産カードを売却したらゲーム終了となります。
それぞれ手に入れた小切手カードと手元に残ったコインの金額を合計します。最も所持金の多いプレイヤーが勝利となります。同率一位がいたときは、残ったコインの金額が多いほうが勝者となります。
オークションと同時プロットで2度おいしい
安く買い取り、高く売れ!のキャッチコピーの通りのわかりやすいシステムで競りの基本が詰まったゲームです。
前半と後半、どちらも心理戦だけど全然違うゲームとして楽しめるのがいい所と思います。
前半はオークションのような、降りるか降りないかの駆け引きが面白いです。最後の1人が全額払う必要があり、残りは半額で済む所がポイント。
残り2人で粘るだけ粘り、良い所で降りて、相手に少しでも高く買わせる……というプレイができます。やりすぎると欲しくないカードを高く買わされるリスクもありますが、全くやらないと特定の人だけコインをたくさん残してるのに、まあまあ強い手札になってたりする。何を買い、いつ勝負し、どこで降りるか。そして全体の残りコインをコントロールしていくの所が楽しいです。
後半はハゲタカに似た感じのゲームに変わります。メカニクス的には同時プロットで、同時に数字カード出して、数字が大きかった順で高い報酬をもらえる。単純に誰がどのタイミングでどの数字を出すのか、ドキドキしながら運を楽しむプレイもできます。また事前に誰が何の番号を持ってるか把握したり、何が何枚出て誰がどの数字を残しているのかカウンティングするガチプレイも楽しめます。
総評すると、競りに興味のあるボドゲ初心者にはもちろんオススメだし、軽い心理戦がしたい人にもがっつり全体を読むプレイが好きな人にもおすすめです。
まとめ
- 競りの基本が詰まったゲーム
- 前半と後半で毛色の違うゲームシステム
- 軽く心理戦を楽しみたい人にオススメ
- がっつり全体を読むプレイが好きな人にもおすすめ
- 競りに興味のあるボドゲ初心者にも、もちろんオススメ
フォーセール / For Sale