この薄暗い洞窟から旅立つ時がきた!部族の長となり、皆が安全に冬を迎えられるよう、食料と新しい住居となる洞窟を探し出すのだ!
デザイナー | Cyrille Leroy |
アーティスト | Marc-Antoine Allard |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 45分~ |
対象年齢 | 10歳~ |
キングドミノのように一つのタイルに2種類のイラストが描かれていて、同じ種類のイラスト同士をくっつけて道を拡大していくタイル配置ゲーム。
あー、タイル配置ゲームのこと、舐めてましたな…という気持ちになるくらい、タイルの配置方法がとてつもなくシビア。原始時代のこの地では生き残るには繊密な計画が必要なのだ…!
見た目は可愛いが…!
Ielloから発売されたこちらのコンポーネント手触りがすごく良い。(PP加工というものがされているそうだ!よくわからんがこれが手触りいい理由)全体的にイラストもマーカーも丸いので可愛らしい印象を持つ。集落を襲うクマすらも可愛く見える。コンポーネントをしまう箱もぴったり収納出来る感じで便利。
しかし、その見た目とは裏腹にこのゲームは厳しい。めっちゃ私好み。
キングドミノが子供向けだとしたら、これは大人のキングドミノ。
私達は部族長となって民を率いて次の冬に備えるための食料と住居を確保する。
その2種類の得点を上げていって、低い方で競い合うのだ。
部族民を導くお仕事
個人ボードがあり、そこにタイルを配置し点数を得ていく。
枠外にあるのが洞穴で、枠内にある数字が食料点として手に入る数字。
枠外にタイルを配置できると住居点が入るので、そこにうまくハマるようにタイルを配置し、洞窟への道を作り、食料点と住居点をバランス良く取得していく…といったパズルゲーム。
ソロ感強めな気もするが、場からのタイルの取り合いとアクション効果での殴り合いとクマり合いで結構バシバシな殴り合い。相手を妨害しつつ、自分の部族を導いていく。そんな感じ!
で、厳しい所その1。タイル配置の仕方。
タイルは2種類のシーンと呼ばれるもので構成される。1種類のシーンで構成されたタイルは無く、ドミノのように…ということでわかると思うが、シーンとシーンがくっつくようにタイルを配置する。片方の1辺だけじゃなくて、両方のシーンとも、くっつくタイル全て。というのがポイントだ。
2種類のシーンで片方だけ同じシーンのタイルを揃えても、もう片方がバラバラだと配置できないところが増え、隙間ができ、個人ボードは広くないから段々とタイルが置けなくなっていってしまう。
置けなくなってしまうと、その道は放棄しなくてはならない。別の道からまたスタートするのだが、今まで置いたタイルは裏返しでそのまま、他のタイルとくっつく事はできない。なので、狭いまま、と置けない場所が増えていく。
計画的にタイルを配置していかないとあっという間に冬を越せない部族の出来上がり。このシビアさが…良い!
そんな厳しい仕様なので、配置するタイルの手元ストックが存在する。
手元に4つのストックがあり、手番が来たらそこから個人ボードに配置、場から1つ取得する、と常に4つなので配置計画は立てやすい。
厳しい所その2。点数がなかなか手に入らない。
同じシーンが2つ以上並ばないと食料点が手に入らない。置いた箇所の下に書かれている数字の食料点が貰える。なので1つ目を置いただけじゃ点数は入らない。常に2つ目から。下に書かれている数字もまた絶妙で大きい点数の下になかなか思うように2つ目のタイルが置けなかったりする。
そうして、点数を気にしていると今度は洞窟までの道がなくなってたりするので食料点を得るのか、洞窟への道をどうするのか。と、どちらにするかの厳しいパズルがまた楽しい。
厳しい所その3。アクション効果で邪魔される。
シーンというのはつまりその道すがら部族民がどんな行動に出たか?である。
食料をゲットしたり、喧嘩したり、マンモス狩ったり…とさまざま。全部で8種類。このシーン効果によってタイル取られたり、食料取られたり、クマーっ!されたりする。
効果が出るのも食料点と同じく、同じシーンが2つ以上並んだとき。
2つ以上置けば~なのでずっと同じアクションが起こる=めちゃくちゃ相手を攻撃出来る。だったりするのでもちろん他の人はこれ以上アクション起こさせないようにカットするよね。そうすると他の人も自分のタイル取れなくて…とうーん、よく出来てる。
ずっと効果が発動できるのも良し悪しで、別の言い方をすると他の効果を発動できない、ということでもある。相手を攻撃するのもいいが、点数が入る効果もあるからそっちも取っていきたい。マンモス肉はセットコレクションとなっていて5個以上で10点も貰えるのだ。オレンジのお家は住居点。ここと洞窟(あとクマか…)くらいでしか住居点取れないからこっちの効果も取らないと点数があがらない!
と、いろんな効果を取得したいが、色んな種類のタイルは自由には置けない。
最初は「あれ?置けない???これも、置けない!」からの「なるほど、こういうゲームね~、もう一回!」と何度もやりたくなる。
そうして慣れてくると今度は手元にあるタイルと相手のタイルを見てどうするのか計画を建てられるようになる。更に相手を攻撃したりと手元しか見てなかったソロプレイからインタラクションのあるゲームへとだんだんと遊び口を変えられるのも楽しい。そんな私は攻撃はしたい派です!
まとめ
右側のクマ配置で住居点は3点貰える。
- 部族の長となって厳しい冬に備えた、厳しいタイル配置ゲーム
- Ielloらしいゲームアートの良さとコンポーネントの出来の良さ
- 箱もピッタリ収まる形のデザインで可愛い
- ずっと触っていたいタイル
- ゲームシステムは可愛くない
クマのイラストとアイコンが可愛い。効果は可愛くないけど。
黄色の火の効果がクマ召喚で、相手の個人ボードにクマを配置できる。クマで道を防いだり、住居点得たり。クマで住居点ってどういうことだろ、なんか血みどろなイメージしかもてない…。怖い。
2人で遊ぶと1つ場からタイルを取得して、もう1つは捨てる。という相手に対しての嫌がらせ抜群な特別ルールがあって二人でも楽しめる。
他にも洞穴タイルとかの取得ででいろいろ別の効果あったり、個人ボードはセパレートで組み合わせがランダム要素となってたりとまだまだ厳しく、楽しく、遊べる。
厳しく苦しめてくれるゲームが好き。キングドミノのようなパズルゲームが好き。と言う人にはぜひオススメしたい。
サピエンス / SAPIENS