ガンジスの藩王

レビューKei

Product by:
Kei

Reviewed by:
Rating:
4
On 2018年11月24日
Last modified:2020年5月30日

Summary:

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from Boardgame geek

2017年 45~75分 2~4人

村の人生、EXITシリーズのブラント夫妻によるタイルプレイスメントかつワーカープレイスメント、ダイスリソースにレース(すごろく)、くじ引きと要素盛り盛りのゲーム。

プレイヤー達はムガール帝国においてマハ・ラージャ(大王)の下にラージャ、ラニ(地方領主)となり次期マハ・ラージャ(ラニ)の座をかけて富と名声を集める。

やたら色数も書き込みも多い情報過多のボード。 プレイしてみるとよく整理されていてプレイしやすい

まず目を引くのは色!
パッケージからボード、ダイスからコマまでとにかく色数が多くHDR時代にふさわしいハイコントラスト!
目に厳しいよ!

メカニズムの組みあわせも独特ながら、両立しがたい宗教名声と富を獲得し、盤面外周を時計回りと反時計回りにカウントして交差したプレイヤーが勝利と言う部分も独特。
民に対するパフォーマンスとしての名声稼ぎと、マハ・ラージャに対する金銭獲得による領地繁栄の両立に頭を悩ませる中間管理職の悲哀を体験できる。

アクションの数は多く、比較的自由にワーカーを置けるのでカツカツ感は薄い。 特徴的なのは外周の名声と金のマーカー、二つのマーカーを交差させた人が勝つ

ゲーマーはもちろん、重いゲームの入門に

ワーカープレイスメントとしてはアクションマスが多いので、いくつかの混雑ポイント以外は比較的自由に行動が取れる。
飯などノルマに追われる事もないのでストレス無くプレイでき、ワーカープレイスメントのプレイ経験があまりない人を誘いやすい。
ルールが多いので重ゲーとしての満足感も十分、それでいてプレイ時間は重めの中量級程度。

拡大再生産が成功して一気に解放されるカタルシスが無いのは善し悪しあるが、重ゲー沼の導線としてとても優秀。 さぁ、重ゲープレイヤーを増やそう!

個人ボードは自分の領地。 繁栄させてボーナスを貰おう。

さらにユニークな点。 個人ボードでもある自分の領地開発のためにタイルを購入していくタイルプレイスメント+箱庭の要素もあるのだが、タイルの購入に使うリソースがなんとダイス。
共通ボードの様々なアクションで獲得したダイスの出目がそのまま価値となる。
ダイスカラーにより購入可能なタイルが色々とあり、他のプレイヤーの獲得しているダイスの色から手を読み、先んじて購入したりバッティングを避けたりといった戦略が取れる。
領地繁栄の暁にはマハ・ラージャ様よりボーナスが賜れるので、そのボーナスで名声や金の獲得や生産力を拡大していく。

豊富な勝ち筋、上級ルールによる高いリプレイ性

他にもガンジス川を遡りボーナスを獲得していくすごろく的要素や、獲得ボーナスによるくじ引きがあったりととにかく色々な要素があり展開が毎回変わってくる。
当然勝ち筋も名声型、金銭型、バランス型、それぞれの稼ぎ方も川を遡る事をメインにしたり個人ボードを中心にしたりと豊富。

上級ルールもあり保持できるダイスの数の上限が減り、個人ボードの盤面も色々と難しい設定になる。
個人ボードどダイス上限だけを慣れたプレイヤーに採用してハンデとする事もできる。

ダイス置きはカーリーなのかな? 裏返すとダイスの所持上限が下がりゲーム設定が難しくなる

ゲーマーも様々な勝ち筋の模索、ダイスの出目によるランダム性で毎回楽しめるが、重めのゲームにあまり慣れていないプレイヤーも一緒に遊べるようにとてもよく気を遣われている。
ハンデキャップ、飽きが来ないよう宝箱のように様々な要素がつまったシステム、カラフルな盤面、遊びやすいアートワークデザイン
やりたいことを極端に邪魔されないようになっていつつも、人気のアクションの取り合いが少しだけ起こるので、ワーカープレイスメントらしい楽しみもちゃんと味わえる。

これだけの要素をそれぞれの要素が分離してケンカしないように楽しめるゲームデザインは鮮やか。
混ぜると危険な事もあるヘビーゲーマーと重ゲー入門者が安心して一緒に遊べるのも貴重。
あえて欠点をあげると要素が多いのでインストがちょっと大変。

とても面白くて楽しめる範囲のプレイヤーも多いゲームなので、購入意欲のそそらないパッケージのカーリー様に負けず是非プレイしてみて頂きたい。

駿河屋

ガンジスの藩王

4

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