ケルト / Keltis

レビューaya

Review of: ケルト/keltis

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Rating:
4
On 2019年11月18日
Last modified:2020年7月30日

Summary:

https://www.suruga-ya.jp/pics/boxart_m/607509069m.jpg

2008年ドイツ年間ゲーム大賞の大賞作品。
2人用のロストシティをベースにルールを少し改変した、マルチプレイのゲーム。ケルトはとてもバリエーションが豊富だ。
カードを無くしてタイルだけにした軽めのケルトタイル、要素を増やしてちょっと複雑にしたケルトオラクルなど、そのどれもが面白い。全部やることをお勧めする!

プレイ人数:2~4人(BGGベスト3人)
プレイ時間:30分
対象年齢:10歳~
デザイナー:Reiner Knizia
アーティスト:Martin Hoffmann, Claus Stephan

まっすぐ前に進むだけ

このボード好き

同じ色のカードを使って昇順(降順)に出していくと同じ色のマスのコマが1歩動く。なんて、ルールだけ聞くと面白いのかって思うけど面白いんだよ。1手1手悩むのがすごく楽しい。

カードをだして1歩進むなら出せばいいじゃない。だって進まないと点数が得られないんだもん。と思ってもこのゲーム、進むとマイナスから始まる。
ゲーム終了時にコマの位置で点数が決まる。1歩も出なければ0点だけど1歩だけだとマイナス4点
マイナスで止まらなきゃいいんでしょ?カード出せばいいじゃない?となっても手札の枚数は8枚が条件でかつ、昇順か降順で出さなきゃいけない
そして2枚は取らなきゃマイナス点を食らうよ!の「願いの石」
これしなきゃマイナス点!あれしなきゃマイナス点…。ひえー!マイナスばっかりじゃないか!その中でマイナス点を取らないようにする、もしくはマイナス点があってもそれを超えるプラス点を手に入れて誰よりも点数を高くするようプレイしていく…!

カード1枚を…

1枚選択してプレイ。最初は出しやすいが…

カードも0から10まででかつ2枚ずつ(二人用だと抜きカードがあるが)。場に出ているカードをみて誰かが持ってる?もしくは山札に隠れているのでは?と予測ができる。ここで狙ったカードが出るのを諦めるのか待つのか。手札と相談だ。カードには5色あって誰がどの色を最初に出したのかも見てるといい。最初にいっぱいだしたらそのカードいっぱい持ってるってこと!
手札見て、場に出ているカード見て…1,2,3とか呟き出す。とはたから見たら挙動が怪しい、が真剣なんだ。このカードを出していいのか…悪いのか…。手札がぜんぜん揃わなかったら出してカードを引くときに祈るしかない。続きの数字(のカード)を引けー!!
願いの石がランダムセットアップなのも憎い。続いてたり、散らばってたりその時々で対策が違う。いやもう手札運にもよるんだけど。しかも願いの石は早い者勝ち。つらい。先に取られるとほんとつらい。マイナス4点はつらいよ。

君を待っていた「前に進む」

この一歩が嬉しいんだよぉ

このタイル好き。踏むと好きなコマ1個前に進ませられる。カードを出さなくてもいい!節約節約!
カードの数字的にもうこれゴールまで着かないんじゃない?って時の救世主!好き!早いもの勝ちじゃないから誰でも踏める、進める。

2倍なコマ

持ちコマ

持ちコマ5個。そのうち1個が2倍の高さ。そうこちら点数を2倍にしてくれるコマです。ゴールまで行くとなんと20点!うめぇ!素敵!ちなみにマイナス点も2倍だ!ぐぇー!鬼!だからこの子を動かすならいっぱい動かせそうな場合に動かそう!
ちなみに薄っぺらい木コマは点数用。でかいクローバーはプレイヤーカラーを示すもの。

ジレンマを楽しむ

ジリジリコマがゴールまで上がっていく

場にカードが並ぶからどのカードがあるのかもしくはないのか把握してじゃあこのカードでいこう。もう無理そうだから、この色を進めるのはやめて捨てよう、とか、毎回手札とランダムに並べられたチップで戦略が変わるのが楽しい。
そしてまだ言ってなかったジレンマ。カードをプレイしたら一枚引ける。山札からでも人が捨てた札の一番上からでも。だから捨てたカードが相手の「喉から手が出るほど欲しいカード」かどうか確認して捨てる。めちゃくちゃほしそうだったら捨てない。しかしこれは手札を圧迫させる。こちらも苦しい。相手を苦しめるために自分を苦しめる…。何してんだ。ってそういうゲームなんだよ…。相手がほしくなくなるのが先が、手札の圧迫に耐えられなくなるかのチキンレース。

このジレンマのジリジリ感はやってみないとわからない…!1枚のカードを出すのに、どれだけ悩むのか…。あれ?自分もしかしてマゾなのかな?と思うほど苦しんでる気がする。悩んで悩んで、そして1歩進めていくのが楽しい。クローバーがでたらもう1歩進めて、そこで他の場所に配置してある願いの石を取る!なんてコンボを決めるとサイコーだ。
そしてゲーム終了時の点数の伸びや苦しみからの解放感との爽快感が癖になる、そんなゲーム。やっぱりマゾ向きだな。

ゲーム終了!1位だやったぞ!今夜はカツ丼だ!

…あ、まだジレンマあった。あるライン(色が変わっている6点以上から先)をコマが5個超えるとそこでゲーム終了。だから終わらせるのか、それともコマを少しでも進めるのか。ここで終わると点数が伸びない時は終わらせられないし。でも他の人に先にゴールされるかもしれないし。そんな取捨選択。つらい。楽しい。マゾい。

ケルト/keltis

4

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