Royals / ロイヤルズ

レビューKei


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4
On 2020年9月15日
Last modified:2020年9月12日

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プレイ人数: 2-5
プレイ時間:60分
対象年齢:10歳~
デザイナー:Peter Hawes

作者は医師にしてボードゲームメーカーKayal Gamesの経営者、そしてゲームデザイナーも兼ねるというなかなか異色の経歴のPeter Hawes。
自社より出版の代表作にFrancis DrakeがあるがFrancis Drakeの翌年に発表のRoyalsはABACUSSPIELEより発売されている。

どんなゲーム?

非常にオーソドックスなエリアマジョリティかつエリアインフルーエンスを軸にしたゲームで表面的には地味な印象が否めない。

カードのドラフトからエリアのマジョリティを競いあうゲームとしてシャハトの王と枢機卿パトリツィアがあるが単純に数字の書かれたチップの取り合いにする事で見透しがよくなり、より戦略性が上がっている。

またカードのドラフトも先のシャハトのゲームのようにドラフトして即使用ではなく、チケットトゥライドのようにため込んでから放出する事でよりエリアに対する影響力の強い場所を確保できるようになっている。この部分もチケットトゥライドのような早取りになっており、軸のメカニズムはドラフトからのカードプレイと先のシャハトのゲームと同じとも言えるのに全く違った遊び口になっている。

地味に見えて堅実なデザイン

ゲームデザインそのものもそうなのだが、ボード上に印刷されたタイルの置き場所や数字、マジョリティを争うゲームによくある同点の処理の端数は切り上げか切り捨てか、同点人数で得点できるのは何人までか?、等似たゲームでもゲームによって細かく違う部分があり、毎回ルールブックを確認するのは多くの人が経験していると思う。 そのあたりにとても気を遣っておりUIが徹底的にわかりやすい。

こういった地味なデザイナーの努力によって「わからせてもらっている」部分はなかなか気がつきにくいが、ゲームバランスも含め丁寧に作られた事がよく現れているとても優れた部分だと思う。

システムやランダムイベントに頼らないゲーム展開の変化

欲しい場所のカードを引いてプレイするだけ、とそのままだと単調になるゲームデザインなのだが、手番を消費して他プレイヤーのコマを押し出せるカードを引く、と言う一要素を足すだけでダイナミックな展開を作っている。

序盤こそ早くカードを集めてあいている場所をできるだけ急いで取るのだが、中盤になるとジリジリと自分の影響の強い地域、争いの起こる地域が決まってきて、とたんにスピーディーだった展開がカードをため込んで効率が悪くとも影響力の強い場所の取り合い、邪魔し合いが主となる重たい展開に変わってくる。

それも落ち着いた終盤には先の押し出しカードの引き合いと、不毛な押し合いへし合いにならないよう、直接戦いたい相手と第三者で争いの始まったタイミングで押し出すような時節を計っての差し込み合戦、最終決算に向けて途中まで全く得点にならなかった新たなマジョリティの計算に向けての戦いが同時に始まる

ランダムなカードイベントや安易なダイスに頼らずにゲームの展開がグラデーションしていく様は本当に見事なので是非味わってみて頂きたい。

美点、欠点

まずは欠点

王道でそれなりに綺麗なアートワークではあるのだが、テーマ、システムとも一見目新しさがない点も相まって本当に没個性に見える。
いつプレイしてもしなくても良いように見える地味さはなかなかに損をしているポイントと思う。

マジョリティの計算に使うキューブの色が見分けにくい色が選択されているのもいただけない。

現在は第二版が発売されており、アートワークの一部刷新、マジョリティー計算用のキューブのサイズアップと色の変更がなされ多少良くなったものの劇的な変化は無いように思う。

そして美点

先にも述べたように手番にやる事はシンプルなためインストが簡単、ゲーム初心者でも付いてこれるルール量で悩ましく、しかもゲーム展開の経過と共に悩ましさが変わっていく点は素晴らしい。

そして徹底的に考えられたユーザビリティで他で見たことの無い唯一無二の割れる得点タイルやボード上のセットアップ補助になる印刷は本当に素晴らしいと思う。

まとめ

地味な印象ながら骨太でしっかりしたゲームデザイン、優れたユーザーインターフェイス、単調にならないゲーム展開、手番にやる事のシンプルさと早取りとマジョリティでの数字の取り合いだけと言うわかりやすいルール。
ボードゲームの経験の浅い人から経験豊富なゲーマー、システムやデベロップに一家言ある人まで幅広い人が楽しめると思う。
現在買うなら手に入りやすく、改善点がいくつかある第二版の購入をお勧めする。

Royals / ロイヤルズ

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