2020年発売の埋もれてる気がする良作

レビューKei

あいさつ

ボドゲ紹介Advent Calendar 2020、12/8向けの記事です。
前日7日は徳じろー商店の徳じろーさん「2020年おすすめボドゲ」、話題のダイソーの100円ゲームを製作者さんを中心に紹介してくれてます。
明日9日はキヌ ボードゲーム ダイアリーのきぬりすさんです。

今年は沢山の人が参加してくれているのでボドゲ紹介02 Advent Calendar 2020なんて言うのもあるみたいです。
ボドゲ関係が活発で嬉しいですね。

はじめての方もいらしてくてると思うので簡単に挨拶を。
このサイトでどちらかと言うとゲーマーよりだったり重めのゲームやサマリーやFAQの和訳なんかを書いてるKeiと申します。
Twitterもやってますのでお気軽に絡んでやってください。
一回相手するとキングボンビー位しばらくうざ絡みされるから覚悟をもって気楽に絡んでください。

なんの記事?

2020年、コロナだったりオリンピックが延期になったりアメリカの大統領がかわったり激動の年でしたね。
ボードゲームに関しても色々な企業さんが輸入や日本語ローカライズに着手してくれて、国内の新興デベロッパーも立ち上がったりと大きな動きがありました。
コロナの影響も小さくなく定期的に遊んでいた人でも遊び難くなり、プレイする機会ががくっりと減ってしまったと言う方も多いんじゃないでしょうか。
そんな中定価数万円のビッグゲームや大きな賞を受賞したタイトルの日本語版、毎週のように何本も発表される海外話題作、遊ぶ機会が減ってるのに発売本数は増えてる!!
と、なると必然的に埋もれてしまうゲームがでてきます。
そういうわけでネットで見る限り、面白いのにあまりプレイされていなそうな良作ゲームを取り上げていこうと思います。

どれも遊ばないのもったいない。

Red outpost

まずは変わったフレーバーのこの一本。
2019年発表と出資募集開始、2020年7月~9月頃到着。
詳しくは後述するかなり大きな欠点があって、うっかり初プレイ時にこの欠点にあたってしまった不幸な方は是非読んで遊び直して頂きたい。

アメリカが月に行く前、偉大なるソビエト連邦はすでに外宇宙に旅立ち植民に適した惑星に入植していた!
偉大なる同士たちはここに新たなる礎を築くのだ!

と言う事で新たなる惑星に入植して共産的幸福都市を建設していく。
共産主義なのでワーカーも資源も全員共通と言う謎のワーカープレイスメント。

偉大な同志たちのリーダーとなったプレイヤーは人民に労働と娯楽の幸福を与え、支持をえた人民の幸福度が得点となる。
システムを要約するとワーカーを使うと同時に影響度と言う自分との関係を表すトークンを使ったワーカーにを与える、ラウンド終了時にワーカーごとに最も影響度が高かったプレイヤーにそのワーカーの幸福度を得点として与える。
ワーカーは重労働を課せば幸福度が下がり得点はマイナスに、軽い労働や娯楽では幸福度はあがるが国家への貢献度が低くなりこちらも得点にならなくなる。

そういうわけなので他プレイヤーがマジョリティ―をとりそうなワーカーに重労働をさせて不幸のどん底に落とし得点を稼ぎつつ、自分の影響下にあるワーカーの幸福度はあげていく。
1時間程度でかなりバッチバチのインタラクションのあるマルチが楽しめる。
心の中にバーサーカーを飼ってる皆様には特におすすめ。共産主義の悪質な側面を存分に味わえます。

しかしシステムに結構な欠陥があり、最大プレイ人数の4人プレイでは手番回数が変則、1ゲーム通して同じ手番をプレイする事はするのだがラウンドごとにそれぞれの手番数が変動する。
手番順によって手番回数に倍の差がつくのでマジョリティーに有利な最終ラウンド倍の手数を打てるプレイヤーが有利になりすぎ正直ゲームにならない。
BGGをみても4人は執筆時点でnot recomendどころかcommunity notになっており、3人専用のゲームと思って問題ないと思う。
不幸にも初プレイを4人でやってしまってあまり面白くないと思ってしまった方は是非3人で遊び直し、短時間で濃厚なマルチ感を味わってみて頂きたい。

セネターズ / Senators

クー(Coup)シリーズのThata親子の共作、アートワークが素敵なフランス版をNew Games Orderさんが日本語にローカライズして販売してくれています。
元々は2017年原版発表で19年秋のゲームマーケットで日本語版先行販売していたものが1月から流通開始したもの。

伝聞なので適当言ってたら申し訳ないのですが、New Games Oderさんが社内テストプレイで1ゲームプレイした直後に即日本語化を決められたとか。

瞬発的にそうなるのもよーーくわかるめっちゃ面白いゲームで、基本は競りで資源を落してセットコレクションしていくだけなのですが、競りは1周のみでつり上げなし、競り値はボードに記載されており間延びしてダウンタイムが長くなりがちな競りゲーを悩まずスピーディーな展開になるようシステムでサポート
さらにカードによるイベント、強請と言う名の1vs1の変則競り、攻防に使える特殊カードがありゲーム展開で変わる将来的価値を判断しながらのさらなる競り合い。

競りの開催はセットにするカードの獲得やお金の獲得の主な手段でとても重要…
なのだが実はお金を稼ぐことは目的ではなく、競りでセットを集める隙を見てお金を「議員支援」と言う議員買収行動で、いわゆるVPに換金しなくてはならない。
競りと換金は両立できず、カードの獲得や競りでの金銭受領のを捨てて換金するタイミングを計るのがめっちゃめちゃに悩ましくて面白い。
握り競りで全員蹴り落して無駄金使わせた時の快感は類を見ないので、是非握りで殺して煽ってみましょう。

アートワーク良く箱は小さく、少ないルールで1時間程度でたっぷりゲームした気になれる濃密なインタラクション。
そしてカードイベントで荒れる毎回新鮮な展開に手ごろな本体価格、と非の打ちどころのないゲーム。

遊んで絶対損無し、今回のイチオシ。
でも3人はちょっとインタラクション薄くて持ち味発揮しきれない感じだったので、3人でしか遊んだことのない方は是非バチバチ楽しい4~5人で遊び直してみてください。

Empyreal : Spells & Steam

日本語版はAsobitionさんがKickstarterで出資募集をしていて1月に国内着荷。
とにかく箱がでかい。

アミーゴサイズの箱と比べると戦艦みたいな馬鹿げたサイズがわかってもらえると思う。

ゲームはシンプルなネットワークビルドとピックアンドデリバーなのだが、個人能力と個人ボードに構築する自社の魔法列車の特殊能力と部下の能力で戦う国産デジタルゲームのような能力バトル物。

アートワークも国産デジタルゲームの気配が濃厚で、輸入ボードゲーム然とした渋~いアートワークでは興味を引けない人達も遊んでくれるんじゃないかと思う。

コンポーネントがド派手でさぞや重いゲームだろうと言う印象だが、実は6人でも2時間程度、2人なら30分くらいで終わる中量級。
かといって薄味な感じもなく、陣取りと特種能力である車両と鉄道運営ほ補佐する部下の取り合い、大量配達で高得点取得するか、素早く低得点でいなすかのにらみ合い。
個人ボードの能力のコンボの構築と、アナログゲームではなかなか味わいにくいデジタルゲームの噛み心地を得られるなかなか希少なゲームになっている。

豪華コンポーネントは裏返しでそのまま欠点でもあって、箱があまりにも巨大で持ち歩きにくいのと、6人だと2m x 1.2m位のスペースでガッチガチ、できればもう少し広いテーブルが欲しくなるアメリカンなサイズ感はなかなかのネック。

卓が立ってるのをみかけないのはスペースの問題もあるとは思うのだけど、遊ばずに忘れるにはちょっともったいない位面白いので、遊ぶ環境を用意できるなら是非無理をしてでも遊んでみてほしい。

おわりに

正直今年も面白いゲームは尽きず、語り始めたら何本でもでてきてしまうのですがこのへんで。
全部遊んだことない!と言う方も、全部遊んでて当然でしょう!と言う猛者の方も最後まで読んで下さりありがとうございます。
このサイト今日も駄目ダイスではいろいろな職業と色々なタイプのボードゲームが好きなレビュワーがゲームを紹介しています。
おなじゲームも複数人でレビューしていて、好みの違う人の意見が読めるので是非他の記事も読んでいってやってください。

そしていつも読んでくださってる皆様、ありがとうございます。
特に宣伝もしていないサイトですが定期的に読みに来てくださってる方がいるのが心の支えになっています。

アドベントカレンダーらしくクリスマスにちなんでいるゲーム、The Grizzledの紹介記事もありますのでお時間があればこちらもどうぞ。

Merry Christmas!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。