日本語版発売のアナウンスから首を長くして待つこと数年、私の首は長くなるどころか太く短くたくましくなる一方の今日この頃、ついにロビンフッドの冒険日本語版が発売されます!
このゲームについては、ロビンフッドを題材にした協力ゲームであること、そして『アンドールの伝説』の作者が手掛けた作品であること位しか知りませんでした。
しかし幼かった子供たちと一緒に『アンドールの伝説』を遊び、何度も愛と勇気と裏切りと罵り合いと最終的にはつかみ合いのドラマを体験していたので、是非またあの感動?を味わいたいと家族で早速プレイしました。
まだ冒険の途中ではありますが、システムは理解できたのでざっくりレビューです。
どんなゲーム?
このゲームでは、プレイヤーはロビンフッドとその仲間たちに扮し、全員で協力して本に描かれた物語の世界を冒険します。
物語の舞台はこの大きなボードの上。シャーウッドの森や城などが描かれており、我々はこのボード上でコマを動かしストーリーを進めます。
そして物語を導いてくれるのはこの本。
しっかりとした児童書の様な装丁。心の中の5歳児がワクワクして止まりません。
本は7つの章に分かれており、ロビンフッドの物語が語られると同時に、冒険の進め方やシナリオの目標などが示されます。ゲームブックの様な感じですね。
そして本に書かれたシナリオの目標を無事に達成できれば次の章に進む、の繰り返しになります。
遊び方
手番順
ゲームはプレイヤーが順番に手番を行い進めます。
布袋から1枚チップを引き、引いたチップの色のプレイヤーが手番を行います。つまり順番はランダムというわけです。
チップには悪い事の起きる赤や紫のチップもありますが、こちらもいつ袋から出てくるか分からないため、それも含めて戦略を練らなければなりません。
手番にやること
ではチップが引かれたら何をやるか。手番にやることは本当にシンプルです。
1.移動する
2.「調べる」「攻撃する」「渡す」の3つのアクションの中から1つを選んで行う
この2つを順番にやるだけ。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
移動
このゲームの一番の特徴とも言えるキャラクターコマの移動方法。
通常この手のゲームは移動に細かいルールなどがあるのですが、ロビンフッドたちはとても感覚的に移動してくれます。
具体的には
上の写真の様に、スタートの人物コマに接するように、移動コマをつなげて置き、最後に2個目の人物コマを置きます。これにより、1つ目の人物コマから2つ目の人物コマに向かってキャラクターが移動している様子を表します。
またこの際に長距離コマを使わなければ体力を温存したことになり、袋に一つキューブを入れることが出来ます(キューブについては後述)。
ちなみにコマは木や建物などの障害物の上には置けませんので、上手に避けながら進んでください。
アクション
調べる
ボードには人物や建物など色々なイラストが描かれており、そこには番号が振られています。
人物駒が移動により「?」マークのついているイラストに接触したら、「調べる」アクションを選択することができます。そして本を手に取り該当する番号のページを開きます。
そこには物語の続きや調べ物をした結果が書かれているのでその指示に従い、指示があればそのイラストをタイルをはがして裏返します。
このあたり、仕掛け絵本みたいでとても楽しい!
攻撃する
皆大好き、攻撃アクション。
こちらもルールはとても簡単、ややこしい計算などは一切不要です。
敵にコマが接したら「攻撃」アクションを選択し、袋からキューブを取り出します。
キューブを最大3つまで引き、白のキューブが出れば攻撃成功。出なければ失敗です。
運の要素も大きいですが、前述の様に体力を温存すれば白キューブを袋に入れることもできますし、時間の経過とともに紫のキューブが増えたりもします。そのあたりの確率を考えつつ、攻撃のタイミングを探るのがこれまた楽しい!
渡す
地味なので割愛。
このように移動とアクションを繰り返し、砂時計の駒が無くなる前に目的を達成すればプレイヤーたちの勝利、そうでなければ失敗、ということにまります。
ここがおすすめ
準備とルールの把握が簡単!
「それが一番最初かよ」とお思いでしょうが、結局それが一番大事。
どんなに楽しくてもセットアップやルールの理解に時間がかかってしまうと、特に家庭では登場の機会が減ってしまいます。
このゲームはセットアップにはほとんど時間がかかりませんが、大きなボードとその上を動き回るキャラクターコマで物語の世界を十分に再現してくれてます。
またありがたいことに、大体のルールは第一章のチュートリアルを遊びながら全員で学ぶことができます。親が必死でルールブックを読んで長々と説明し、それを子供たちが死んだ魚のような目をしながら聞くこともないのです。
少し早めの夕食を済ませてから寝る間に家族で1シナリオ楽しむ、そんなちょうど良いボリュームに仕上がってます。
ストーリーが楽しい!
ネタバレになるので内容については書けませんが、ロビンフッドの伝承自体が「圧政に抵抗する義賊」といったものですので、ストーリーも大人が読んでも楽しめるものになってます。
『アンドールの伝説』よりもかなりスッキリとした文章と内容なので、ストレスなく読み進められると思います。
システムが楽しい
今回登場するマップは1枚のみですが、遊ぶ章によって読むページが違うので毎回違った展開を見せてくれます。
1枚のマップと、その上のイラストを裏返すことで様々なシーンを演出してくれており、「よくこんなこと考えるなぁ」と、そのアイデアには感心されられっぱなしです。
繰り返し遊べる
本作はシナリオに沿って遊んでいきますが、書き込みをしたりシールを貼ったり等の要素はないので、一度遊んだらもう遊べないという事はありません。
実際本の中でも、2周目の変更ルールも載っていますし、読む場所も2周目以降だと少し変わるようです。毎回全く別の冒険になるという訳ではありませんが、別のメンバーと遊んだり繰り返し遊ぶことは可能だと思います。
その他お伝えしときたいこと
最後に、これから遊ばれる方に参考になりそうなことをいくつか。
・チュートリアルの前半はちょっと退屈に感じるかもしれません。でも途中から急に面白くなるので頑張ってください!
・プレイ人数は2人いれば楽しめますが、人数が増えると物語に厚みが出ます。
・とにかくきちんと本を読むこと。指示を読み飛ばすと後で困ることになります。逆にきちんと読めばルールの解釈に悩むことはほぼ無いと思います(今のところ)。
・攻略の難易度は結構高いので大人だけでもやりごたえ十分です。
・一度クリアしても、再び楽しめるよう2周目用の変更ルールが用意されています。
・道にある水たまりは障害物ではありません(岩だと勘違いして勝手に難易度上げてた)。
色々書きましたが私もまだ冒険の道半ば。
続きが気になって仕方が無いので早くプレイしたです!
シンプルで洗練されたアドベンチャーゲームに仕上がってると思いますので、気になる方は是非プレイしてみてください。
ボードゲームに関する個人的感想を書いてます。有益な情報は皆無です。
ロビンフッドの冒険
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